原発避難135~「プロメティウスの罠」と愛猫救出!2013/04/03 09:46

希望という名の光 [2012 ACOUSTIC VERSION]をリピートにして聴いている。
山下達郎の心に響く身が引き締まるような素晴らしい曲だ。
目の前で語りかけるようにアコーステックに演奏されている。
友が避難先に送ってくれたベストアルバムに入っている。

心の支えに繰り返し聴きたくなる曲がまたひとつできた。
避難直後の景色、思いがリアルに蘇ってくる。
希望の光を胸にこの先ちゃんと歩いて行かないとっていう思いになる。


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今あの震災から2年経過して・・
過酷な原発事故は収束する見通しがまったく立っていないなか・・
避難している人も収束作業に当たっている人たちもなんとかしようと頑張っている。

一方で巷では
事故が今起こっているという事実、教訓が風化してきて、
風化させようと目論み原発を再稼動させようとしたり。
経済が好転するマインドを冷やす負の要因として封印しようとしたり。
そんな風にしか感じられない。

でも少なくとも我々被害者は逃れられない。
目を覆い隠しても聞こえてくる。
見なくちゃいけない。
聞かなくちゃいけない。

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朝日新聞の朝刊に「プロメティウスの罠」というコラムがある。
ずっと原発事故に関係する人々の行動について連載されてきた。
自分が避難指示を受けた住民としてまさにそのストーリーの渦中にいる
のだが・・・
他人事のようにしか思えない部分があり覚めたように流して見ていた。
というかあまりコミットしたくないというのが本音。
リアルにコミットし過ぎると疲れてしまう。

知りたいのはなぜこんな事故が起こってしまったのか、
故郷に帰れるのか帰れないのか不安な我々、
皆のあの時の思いはどうだったのか、
今日を、明日をどう思っているのか
ということだ・・・

その部分に近づいて行って書いて欲しいと思っている。
事故の核心に迫ってほしい。
大事に取って置いてこれから何年も過ぎ去った後の物語だけにはしてほしくない。

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最近の「プロメティウスの罠」に警戒区域からのペット救出のストーリーが掲載されている。
「いのちの記録」
最初に・・・我々の住んでいた町の動物病院の院長の被災直後の行動、思いが書かれてあった。

その病院にあの震災の日の1ヶ月ほど前に我が家の愛猫のびのびが入院していた。
今回病院に置き去りにされたペット達・・・亡くなった大切な命、院長の必死の行動で
救出されても主人と別れ別れになってしまった可哀相な動物達・・・いたたまれない。
うちの愛猫もそのとき病院にいたら・・・どうなっていたかわからない。

避難所に入ってから2,3日の間だと思って家に残してきた愛猫のびのびのことが
毎日心配で眠れなかった。
生きているだろうか、どこかを彷徨っていないだろうか・・。
帰れる見込みがなくなって避難所で1月が経過してしまった。
私も故郷が警戒区域に指定されて立ち入り禁止になる前に意を決して車で
愛猫を連れ戻しに行った。


あの大地震が起きた日に愛猫らくらくがこの世に帰らぬ姿で見つかった・・から
私は絶対のびのびを救出しようと必死だった。
検問をクリアーし地震でがたがたになった道路を車を走らせて家に着くと・・・
直ぐにのびのびが100年間会えなかったような喜びの鳴声を上げて
こちらに駆け寄ってきた。
無事だった。本当によかった!!
その後ものびのびが車から飛び降りてしまって翌日また絶望と戦いながら探しに行ったり・・
今の神奈川に辿り着くまでいろんなことがあった。

今我々に心を寄せてくれる愛猫と雨露を凌いで一緒にいられるのは奇跡!
なのだ。


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避難している人、それぞれに語りつくせない思い、ストーリーがあると思う。


そして動物達にも一緒の思い、ストリーがある。

コメント

_ あこ ― 2013/04/07 09:52

あの曲はいい曲ですね。私も、震災後何ヵ月も経たない頃、朝の出勤のラジオから流れるのを聞き、思わず涙が出そうになりました。あの頃は仕事を続けるのもやっとでした。

のびのびちゃん、一緒に暮らせて良かったですね。

昨日、変な夢を見ました。一時帰宅で家に帰っている夢ですが、家の電気がついて水も出るんです。「申請すれば、何時間かは電気や水も出してくれるんだって。」と家族が言い、納得した私。でも暗くなる前に戻らなくちゃいけないから、と焦り・・・。不思議なことに、前の田んぼの田植えが終わって、遠くで三輪車の男の子が遊んでいて、「あっ!外で遊んでいては危険なのに!」と、また夢の中で焦っているのです。

_ hamanobi ― 2013/04/07 10:37

> あこ さん

もうしばらくすると田植えの季節ですね。景色がリアルに見えるような夢です。
毎年繰り返されたあたりまえの日常がそこにあったのですから当然ですね。
でも自由に一時帰宅できても制限された中でのいろんな焦り・・切ないです。

のびのびも今の生活が普通じゃないってことはわかっていると思います。
あの誰もいない1月をどういう気持ちで家族の帰りを待っていたのかと思うと胸が痛みます。あの限界の避難後ひと月で連れて帰ってこれたこと・・何かが力を貸してくれたのかもしれません。亡くなった愛猫らくらくかも知れません。

「希望の光」の言葉の意味、重み・・・最初は聴いてもピンと来なかったんです。まだ我々の未来がどんなになるのかわかりませんでしたから。 いろいろ宣告されて皮肉にも今自分達に置き換えて聴けるようになりました。

今、心を支えてくれるものを信じていくことしかないと思っています。

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