原発避難49 ~あの日⑤ ― 2011/08/29 20:12
強い余震だけは何度も何度も一晩中続いた。自分自身もまともな布団、ベッドの上で寝たのは震災の日の朝までだ。ふかふかして気持ちが良い。やはり避難所のコンクリート、ダンボール、毛布、雑音、ノープライバシーの環境とは天国と地獄の差だ。これが普通の生活なのに。
車を走らせている間のびのびは弱い声でニャーニャー鳴いている。ずっと。だいじょうぶだよのびのび。だいじょうぶ。頭をなでてあげる。でも鳴き止まない。道路は混雑もなくすいすい。途中給油して一時間20分くらいで避難所のビッグパレットに到着。のびのびも鳴き止んだ。一安心。
もう心は決まっていた。福島を離れる。のびのびは避難所では暮らせない。
避難所の中に入って行き役場へ避難する旨伝える。
避難住民救済のための何か役立ち情報はあるんですか。仮設住宅とか借り上げ住宅手当とか・・・・
まだ何にも決まっていません。
テレビでは色々情報を流しているんですけど。
町では何にも決まっていません。あとでホームページを見てください。
ですか・・・。(まったく頼れない。)
自分が一ヶ月近く寝泊りしたスペースを片付けた。心を支えて頂いたお隣さんたちにお別れの挨拶をした。本当にお世話になりました。
行っちゃうの?どこ?
神奈川の親戚のとこへ。
元気で!
皆さんもお元気で。
涙が出そうだ。ま・た・お・あ・い・し・ま・し・ょう・・・・。くぅ胸が詰まる。
時間はまだお昼前。これから東北道を通って関東、東京経由神奈川へ向かう。いくらペーパードライバー明けでも今日中には到着できそうだ。
のびのび頼むよ。落ち着いて。
これから出発するからよろしく!
ん、待ってる。気をつけて!
さあ行こう!のびのびだいじょうぶだから。
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