原発避難158~避難5年目彼岸の一時帰宅2015/03/26 22:08

避難生活が5年目に入りました。
3月22日(日)にお彼岸に福島へ家族で一時帰宅して来ました。去年の12月末以来。
春霞の天気に恵まれた朝、横浜を8時に出てお昼に自宅へ到着しました。
庭には春の花が咲いていました。椿や梅や沈丁花や水仙やヒヤシンスや・・
残っていた福寿草・・。木蓮や桜はまだ蕾でした。畑には草花がたくさん。
待っていてくれた親戚の方々と一緒に先祖のお墓参りをしました。
そして愛猫らくらくとのびのび(初代)へ、帰って来たよと言いました。

家の外に椅子を並べて横浜のコンビニで買って来たおにぎりや弁当を
食べました。昼食の後、家の中の掃除や震災のゴミを片付けました。

放射線量は原発事故があった4年前の1/3くらいに落ちていました。
自宅周りが除染されればもう少し落ちるでしょう。
帰還の目安とされる5年が経過した後、線量やライフライン・・・
どれだけ人が住める環境になっているでしょうか。もう帰還希望者はかなり少ないです。
10キロ先の福島第一原発の廃炉作業がいろんな問題を抱えてなかなか進みません。
目の前の第二原発の廃炉も決まっていません。
まだまだ先かもしれません。

拡声器で流れる町内放送が一時帰宅の時間はあと30分ですと言ってます。
我々はいわき市にあるいつもの温泉宿に向かいました。

蕾が膨らむ木蓮

梅の花は盛りを過ぎていました。

震災の日に見つかった愛猫らくらくへ挨拶

墓地からは東電の福島第二原発が見えます。 安心して生活できるように早く廃炉にして欲しい。

お日様の下で昼食 きもちがいい。

震災の雨漏りや落ちて壊れたものが沢山のゴミとなっている。

外の炊事場 自作の梅酒なんかもあったんだけど・・・

自室のカーテンを開けた

一時帰宅ではじめてリクライニングチェアに座りました。1分間だけ目を閉じました。

今回はこのマグネットと夏用のシュラフ(寝袋)を持って来ました。

雨漏りで腐った畳や廊下、壁、天井・・・改修しました。

転がったままの人形たち  このあと座り直しました。

だるまさんは転がらない?

0.3マイクロシーベルト/時 いわき市や関東は0.1以下です。
所により数値が高くなっている場所もあります。

子供の頃から馴染んでいる椿

椿の花大好きなんです。

1マイクロシーベルトに近い数値です。

静かに目を凝らしても池の中にイワナ君の姿は見えない。 枯葉がかなり堆積している。

3.11で倒れた石灯篭。 この横で愛猫らくらくを地に帰して手を合わせていた。

香る沈丁花

クリスマスローズも一人育って咲いてます。

ヒヤシンス

水仙

最後の一輪が残っていた福寿草

退職記念に植えた白樺。親指ほどの太さだった幹が7年でこれだけになりました。

三春の滝桜の子孫の枝垂桜

蕾はまだ小さいです。4月の上旬に咲くのでしょう。

タイムリミットの午後3時に近づく頃町を出ました。

いつも心温まるおもてなしをしていただくいわき市の宿で温泉に入り美味しい食事をいただきました。
疲れがとれて爽やかな朝を迎えることができました。

十分な朝食です。なめこ汁もうまかった!

3月23日(月)のNHKあさイチで故郷の特集をやってくれてました。
こんなことで福島の田舎町が特集になるなんて・・・・。
もっと住んでいた人々、その思いに光を当てて欲しいです。
原発は国の政策で田舎の土地を奪って都会の人の生活のために作られ、
人が惹き起こした事故で人の人生を狂わせ、多くの人々を犠牲にしているわけですから。